コンチネンタルGT535の特徴

コンチネンタルGT535

蘇るカフェレーサー

ロイヤルエンフィールドは1851年に設立された現存するバイクメーカーでは最も古い歴史を持つイギリス発祥のメーカーです。
1955年にインドでライセンス生産を始め、1970年にはイギリス本社が倒産してしまいました。
ですがインドでは生産が続けられ、1993年インドのアイシャーモータースが買収し、1996年アイシャーに吸収され、一部門へとなり現在へと続いています。

コンチネンタルGT535は、1965年に販売されたコンチネンタルGT250をモチーフとしてカフェレーサーとしてデビューしています。
現代の環境に合わせインジェクション制御、ブレンボ製ブレーキやバイオリ製ツインショックを装備していますが、そのスタイルは当時のままで、1960年代ロンドンで流行したロッカーズ、そして当時の若者たちが操ったカフェレーサーを再現しています。

エンジンは空冷4ストローク 並列2気筒 OHV 2バルブで、最高出力 は29.1HP/5,100rpm、最大トルクは44Nm/4,000rpmと、現代マシンからするとかなり物足りないものがあります。
現代のマシンは素材の向上により、馬力や回転に耐えうるエンジンが開発されました。

またフレーム素材の技術の進歩により剛性が劇的に向上し、エンジンの出力に応える車体を作ることができるようになっています。
ですがコンチネンタルGTはあえて古い設計のまま作られています。

ライディング

実際に乗ってみると、スタイルそのままに限界はかなり低く、時速100km以上を出すことはできますが、ハンドルがブレてきます。
そのため、純然たるスポーツとして扱うことはできません。

ですが昔と違うのは、インジェクションによりスムーズなアクセルレスポンスが得られ、バイオリ製ツインショックによりコーナーでの安定性が増し、ブレンボ製ブレーキにより確実な制動が得られるということです。
ただ昔のバイクを売り出すのではなく、スタイルや雰囲気を崩すことなく現在の技術を導入し、乗り易くそして安全に限界を少しだけ高めているのです。

またコンチネンタルGTはカフェレーサーとして販売されていますが、ポジションはそう窮屈ではありません。
セパレートハンドルやバックステップはそう極端な位置になく、割りと楽なポジションを取ることができます。
そのためツーリングを行っていても、腰が痛くなることはありませんので、安心して使用することができるのです。

豪華装備や最新技術を集めたバイクは、自然とそれは価格へと反映されます。
ですがコンチネンタルGTは、新車価格で約77万円と輸入車としては安価ですので庶民の味方だといえます。

世界でも類を見ないようなマシンですが、国産車に例えるとヤマハSR400があります。
こちらも発売30年を超えるベストセラーで、速さよりも乗り味が魅力な一台です。

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