知っておきたいサイドカーについて

サイドカーの歴史

ごくまれに、街中でサイドカーを見かけることがあります。
サイドカーとは、バイクや自転車の横に側車を取り付けたもの、または側車そのものを指しています。
自転車にもっと多くの荷物が積めるようにと考え出されたのが「サイドカー」です。

19世紀はじめのヨーロッパで誕生したもので、19世紀終わりにオートバイが登場すると、自転車同様に側車が付いたバイクも販売されたのがはじまりです。
その当時、四輪自動車は高額過ぎてまだ庶民には手に入らなかったため、自動車よりは手が届きやすいオートバイのサイドカーが広く普及したとされています。

サイドカーの魅力とは?

サイドカーに惹かれる理由は人それぞれだと思いますが、まず言えるのは、「圧倒的な存在感」ではないでしょうか。
特に日本では馴染みがないため、カルチャーショックにも似た、未知の乗り物としてのワクワク感があります。
サイドカーに興味を抱いたライダーの多くは、街中ですれ違って格好良かった、ツーリングのときに見かけた、雑誌の特集などで知ったという方が大半です。
サイドカーは乗り心地も操作性もバイクとは異なりますので、暴れ馬を乗りこなす醍醐味にも似た面白さがあるのかもしれません。

サイドカーの種類

サイドカーは専門ショップに依頼すれば、スクーターやスポーツバイク、ネイキッドバイク、クルーザーなどほとんどのバイクに取り付けが可能です。
かつてハーレーにもサイドカーがありましたが、現在は三輪トライクが販売されています。
他にも、カーゴサイドカーやサイドカークロス、ロシアメーカーのウラル、ベスパなどがありますが、ショップでオリジナル製作しているサイドカーも登場しています。

サイドカーに乗るときの注意点

サイドカーに乗るときには、バイクの動きとは大きく異なることを認識しておく必要があります。
サイドカーの形は左右非対称で、右カーブと左カーブのときの旋回特性も大きく違います。
さらに、加速・減速でも引っ張られたり、前に出てしまったりと一筋縄ではいきません。
コーナリングで遠心力を受けると、側車側に旋回するときには側車が浮き上がってしまうこともあるため、事故を引き起こす可能性があります。

基本的なハンドルポジションとして、まずワキをしっかりしめて肘を固め、グリップを手の平で前に押すようにハンドル操作を行います。
サイドカーは操作を操る楽しさがある一方、危険とも隣り合わせとなります。
コーナーの手前で減速しなかったり、考えなしのラフな操作は事故を引き起こす原因になるため注意が必要です。
十分に練習経験を積み、車間距離を十分にとって、スピードを出しすぎないように気をつけて運転しましょう。

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